地方で障がいのある皆さんがスポーツに触れることの意義

首都ビエンチャンでのパラスポーツの現状

 ラオスの首都ビエンチャンでは、少数の障がい者がスポーツを実践している姿を見かけるようになってきています。

その障がい者達は、パラスポーツ競技において国際的に活躍したいという自己実現に向けて練習に励んでいる選手達です。

選手は地方出身者が多く首都ビエンチャンに来てからスポーツに触れ、楽しいと思えるスポーツと出会い今に至っています。

スポーツと出会い障がいがあってもできる楽しいことが見つかれば「何もできない、かわいそうな障がい者」ではなくなり、障がい当事者自身がこれからの人生を開拓していこうと自立していきます。

その機会は首都ビエンチャンに在住している障がい者のみではなく、広く地方においても公平に共有されなければなりません。

スポーツをすることは本能

 スポーツをすることは、身体を動かすという人間の本能的な欲求に答えるとともに、「遊び」、「楽しみ」、「元気の回復」という意味があり、自ら求め自発的に行う身体活動です。

また、スポーツは人をつなぐ架け橋であり、スポーツによって人とのつながりを持つことで生まれる楽しさもスポーツをする意味ではないでしょうか。

スポーツは競い合って自分を高めるものです。競い合って自分を磨くこと、誰かと一緒にスポーツを行うことで楽しいという感情が芽生えてきます。

楽しいという感情をもつことは健康においても大切なことです。スポーツをして楽しい、もっとしたいという感情をもつことはとても意味のあることなのです。

どうやってスポーツを始めるの?

 これらのことから、スポーツには多くのよい効果があります。

しかし、地方で障がい者がスポーツをすることは無理なことだと思っていないでしょうか。

すこしの勇気とアイデアがあれば大丈夫、スポーツはできます。

ラオスの人々はとても上手に楽しむことができる人たちが多いではありませんか。

だから、どうやってスポーツを始めるの?なんて質問しなくて、この本書をよく読み理解しての活用をお勧めします。

ユニバーサルスポーツの普及促進の必要性

 地方で障がい者の皆さんがスポーツに触れるには、ユニバーサルスポーツを普及促進していかなければなりません。

ユニバーサルスポーツの普及促進は、障がいのない人の障がいのある人への理解を促進し、お互いの交流を推進します。

障がい者は、自らの可能性にチャレンジしたり、仲間との交流やコミュニケーションを深めることで人生をより豊かにすることでしょう。

ユニバーサルスポーツを行うに当たっては、障害の特性に応じた配慮や工夫が必要でありルールや用具、運動の仕方を変更して、あるいは新たに考案して実施することに特徴があります。

このためユニバーサルスポーツ実践のノウハウは、一般のルールや用具の下にスポーツをおこなうことが困難な子供や高齢者等への汎用も可能です。   
 
このような特性を有するユニバーサルスポーツを推進することは障害のない者と障害のある者が一緒になりスポーツ活動を実施しやすくなるなどの効果もあり、このことは、地域の人々の交流を深め、住民相互の新たな連携を促進することでしょう。

また、住民が一つの目標に向かい、ともに努力し達成感を味わうことは、地域の一体感や活力の醸成につながります。

ユニバーサルスポーツからパラスポーツへ

 前述のようにユニバーサルスポーツは障害の程度に関係なく誰もが参加しやすく楽しいスポーツです。

障がいのある者がスポーツを始めるきっかけとしては最適だと思われます。

NPCラオスは多くの障がいのある者がユニバーサルスポーツからパラスポーツへの参加を望み、パラアスリートを求めています。

ユニバーサルスポーツに参加して楽しんでいる障がい者の中から才能を発掘してパラアスリートを育成していく考えがあり、地方に暮らしていても平等に機会が与えられ国の代表選手になれることもできるのです。

そして国内での競争力がより向上し国際大会での活躍につながっていきます。

スポーツを経験したことがなかった障がい者がスポーツ活動に積極的に参加する契機となるそのためにも、地方でユニバーサルスポーツが促進され、障がい者がスポーツに触れる機会を創出することが重要です。

スポーツをすることによって生まれる楽しさ

 スポーツには、人間の可能性の極限を追求する営みという意義もあり、競技スポーツに打ち込む選手のひたむきな姿や高い技術は、人々のスポーツへの関心を高め、夢や感動を与えてくれます。

また、パラアスリートは、4つの強い力を持っています。

マイナスの感情に向き合い乗り越えようとする精神力、困難があっても諦めず限界を突破しようとする力、人の心を揺さぶり駆り立てる力、多様性を認め創意工夫すれば誰もが同じスタートラインに立てることを気づかせる力です。

それら4つの力は、社会の中にあるバリアを減らすことの必要性、発想の転換が必要であることに気づかさせてくれるなど、活力ある健全な社会の形成にも大きく貢献するものです。

【文章・ラオスパラスポーツ専門家 小木曽 充】


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